丸久伊藤 焼肉のこだわり
創業80年を数える札幌の老舗店「丸久伊藤」の直営店「和牛焼肉 丸久伊藤」がバンコクに上陸。クオリティ重視の肉の卸業が母体だけに、目利きは当然のこと、特殊な加工や保存方法にも精通。各部位の特徴を熟知したカット技術も一級だ。オーナーは伊藤良徳さん。牛の個体差も加味しながら部位ごとに細かく切り方を変え、最高の味を引き出すことを信条に包丁を握る。厨房を預かるのも、日本の有名店を長年率いてきた実力派シェフというから頼もしい。
提供されるのは松阪、神戸と並び日本三大和牛として知られる近江牛。その中でも稀少なA5ランクの雌牛を、一度も冷凍することなくチルドのまま空輸する。信頼のおける牧場から直接買いつけており、極上肉がこの値段で?日本より断然お得では?とその破格値に驚くばかり。
さっと炙れば幸せな香りが漂う上タン(390B)。和牛ランプ(330B)も人気
店のイチオシは「上タン」に「和牛ランプ」。タンの中でも特に柔らかい根元の部分だけを厳選し、チルド状態で1か月ほど低温熟成。使うぶんだけ皮をむき提供するこだわりようだ。和牛ランプには北海道産の山わさびを添えて。フレッシュな辛味が、柔らかな食感と深い旨みを湛えたランプをより一層引き立てる。
特選ロースやザブトンなどその日一番の肉に舌鼓(各890B)。特にザブトンは希少部位なので必食!
近江牛ならではの甘さを堪能するならぜひこの一皿で。口に入れた瞬間押し寄せる、とろける旨みは感激もの。異なる食感の部位を食べ比べられるのも嬉しい。
赤身の魅力を前面に押し出した和牛ユッケ(290B)。肉質のよさが伝わってくる
口いっぱいに赤身の濃い旨みが広がる「和牛ユッケ」は、歯切れを重視し、短冊状に大き目カット。食感もきめ細やかでジューシーとあれば、注文必須の一品と言えるだろう。
シェフ自ら吟味した食材を盛り込んだキムチ盛合わせ(250B)
サイドメニューも充実している。みずみずしい胡瓜や大根をはじめ、アスパラ、ヤングコーンなど旬の野菜も、柔軟な発想と確かな技術でキムチに早変わり。美味を追求するため、キムチ専用冷蔵庫を韓国から取り寄せるなど、こだわりの深さが伺える。
トロリと甘い、高級ワタリガニを唐辛子味噌に漬けたケジャン(450B)
本場韓国の味「ケジャン」もタイにいながら高コスパで楽しめる。酒のつまみに、ご飯のおともにと万能で、甘くねっとりとした蟹の身の美味しさは格別だ。
牛骨を2日かけて煮だすコムタンスープ(280B)は、濃厚なのにあと口さっぱり
見るからに濃厚でどっしりと力強いが、一口飲めばその繊細さにあっと驚き、とくに印象に残る逸品。とろりとした天然のコラーゲンたっぷりで滋味深く、こんなに美味しいコムタンスープは初めて!と感激することうけあいだ。