2016.07.22連載
駐在生活お悩み相談:半年に1度妻と子どもが遊びに来ていたのですが、最近来てくれません(泣)
慣れない海外生活には、いろいろな悩みがつきものですよね。なかでも、妻・彼女やタイ人女性スタッフなど、女性とのコミュニケーションの問題に頭を抱えている方も多いのでは?ここでは、男女の心理に詳しい平松隆円先生が、状況を打破する方法を指南。少し心が軽くなる読む処方箋です。
オトコの駐在生活お悩み相談 その20
単身赴任しています。以前は半年に1度妻と子どもが遊びに来ていたのですが、最近来てくれません(泣)。日本に帰りたいです。
(40歳、既婚、駐在歴2年)
タイと日本は、遠いようで意外と近いんですよね。場合によっては、東京から九州などに出張に行く方が遠いかもしれません。だからこそ、なおさら毎週のようにでも会いに来て欲しいという気持ちもわかります。 心理学の用語に、「単純接触効果」という言葉があります。これは、興味関心がないものでも、繰り返し接触(見る)ことによって、人は興味を覚え、その対象に好意を示すという心理作用です。見ず知らずの相手でも、毎日の通勤で同じ車両に乗り合わせるだけで、その相手に好意や親密さをもつことがありますよね。それが単純接触効果なんです。
ですが、反対にどんなに相思相愛の相手でも、相手に会う機会が減ったりすると、愛情が冷めてしまい、失恋ということになったりもします。ご相談者様は、駐在歴2年。もしかしたら、単純接触効果の逆の効果で、ご家族のご相談者様に対する気持ちが薄らいでいるのだとしたら…。
ご相談内容からは伺いしれませんが、Skypeなどを使って、ご家族と毎日コミュニケ—ションをとられていますか。できるだけご家族とビデオチャットでコミュニケーショ ンをとるようにしてください。電話やLINEなどのメッセージでのコミュニケーションは単純接触効果を生み出すことはできません。顔を見せることが大事なんです。そうすると、自ずからご家族の方もご相談者様に会いたいという気持ちが増すでしょう。
そして、ときには「もう、航空券の手配をしたぞ。あとは乗るだけだ!空港で待ってる」というように、腰が重いご家族を、強引に誘うことも必要です。もちろん、外国での単身赴任でお疲れでしょうが、ご相談者様の方から土日だけでも日本に会いに戻るということも、検討してみてくださいね。
今月の処方箋:毎日Skypeなどで家族とビデオチャットをしましょう。お互いの顔を見てコミュニケーションを取ることが重要です。
平松 隆円 大学教員 / コラムニスト 京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理に詳しい。現在は、タイ国立大学勤務のため生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。 http://ameblo.jp/ryuenhrmt/
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