2017.08.1特集
ワインがおいしいレストラン ①知っておきたい ワインの基本
知っておきたいワインの基本
ワインがおいしいレストランに行くならワインをスマートに楽しみたいもの(接待で恥をかかないためにも・・・)。そこで、まずはレストランをご紹介する前に、一流店で数々の接待をサポートして来たワインのプロに教えてもらった基本中のキホンをご紹介します。薪ばーるソムリエ 中山惠介氏 フランス料理店で支配人兼ソムリエを務めた後、ミシュラン三つ星(当時)レストラン「ロオジエ」へ。プロ総合格闘家に転身し、今年4月にバンコクで飲食界に復帰。ソムリエ歴10年。好きなワインはシャンパーニュ。
これだけは覚えておきたいブドウ6品種
赤ワイン
ピノ・ノワール
<代表的な産地> 仏ブルゴーニュ、ニュージーランド <味> 軽やかでタンニンが少なく、渋みが少ない。果実味が強く、ストロベリーやラズベリーなど、赤い果実を思わせる味わい。ニュージーランド産のものは青々しい香りが特徴的。 <相性の良い料理> 鴨肉(軽いソース)、鶏肉やジビエ(重たいソース)カベルネ・ソーヴィニヨン
<代表的な産地> 仏ボルドー、米ナパ <味> どっしりと渋みがあり、カシスなどの黒い果実のような濃い味わい。杉やスミレなどの香り。メルローやカベルネフランとブレンドされることも多い。 <相性の良い料理> ラム、トリュフを使った肉料理シラー
<代表的な産地> 仏コートデュローヌ、オーストラリア <味> 渋みが少なく、重めでフルーティー。ほのかな甘味さえ感じられるものも。スパイシーさも併せ持つ。ワインを飲み慣れていない人でも美味しいと感じやすい。 <相性の良い料理> 牛肉全般、特に脂身のあるもの白ワイン
シャルドネ
<代表的な産地> ブルゴーニュ <味> 白ワインの中で最も高い値段が付く品種。品質の良いものは酸味が穏やかで気品溢れる。余韻がどこまでも続くようなふくよかな味わい。熟成していると燻したような香りも。 <相性の良い料理> 鶏肉(濃厚なソース)、魚介(バターソース)、トリュフのピザソーヴィニヨン・ブラン
<代表的な産地> 仏ロワール、ニュージーランド <味> ハーブのような香りと豊かな酸味があり、味はドライ。よく冷やして飲むのがおすすめ。仏産とニュージーランド産で味が全く異なり、NZ産はトロピカルフルーツのような香り。 <相性の良い料理> 生牡蠣、冷製パスタリースリング
<代表的な産地> 仏アルザス、ドイツ <味> ミネラル感が強く、キリッとしている。暑い気候に合うのでタイで飲むのに適しているが、まだタイではメジャーではない様子。甘口のものもあるので選ぶ際は確認しましょう。 <相性の良い料理> キッシュ、タイ料理、サラダ1本だけ選ぶなら? 料理に合うワインを選ぶのが理想ですが、前菜〜メインまで1本で通すなら、メイン料理に合わせて選びましょう。その際は、色で合わせると簡単です。赤身肉や濃いソースには赤ワイン、鶏肉や白いソースには白ワインを。また、シャンパンやスパークリングは、どんな料理とも合う万能選手です。
今さら聞けない スマートな作法をおさらい!
ワインの注文
ソムリエがいるお店の場合は、下記の4点を伝えましょう。お客さんはワインに詳しい必要はありません。気構えず、ソムリエに相談して。 <予算> メニュー表の値段を指差して「このくらいの…」と伝えましょう <好みのタイプ> 好きなワインが分からない場合は、「渋くないもの」「重いもの」などざっくりでもOK。接待なら、相手の好みのワインを聞くのがマナー <本数> 何人で何本をシェアする予定かを伝えましょう。1本で通すのか、2~3本飲むのかでソムリエの提案が変わります <料理> どの料理を注文する予定か、メインだけでも先に決めて伝えましょうホストテイスティング
ワインが運ばれてきたら、食事会の主催者(接待する側)が代表してホストテイスティング(試飲)を行います。 1. ラベルを見て、注文したワインかどうかを確認する 2. コルクの匂いをかぐ 3. グラスを持ち上げてワインの香りをかぐ 4. 口に含んで味を確認する 5. カビ臭がある場合は伝える。問題がない場合は「大丈夫です」と一言ポイント ホストテイスティングは、ワインの品質確認のために行うもの。美味しいかどうか、自分の好みの味かどうかを確認するものではありません。そのため、ここで味の感想を述べると恥ずかしい…!
飲み方
あまり堅苦しく考える必要はありませんが、最初の1杯だけでも下記の手順に則って、ワインの味をしっかり楽しんでみて。 1. グラスをテーブルに置いたまま反時計周りに回す(もし飛び散った時に人にかからないようにするため。左利きの場合は時計回りに) 2. グラスの脚のなるべく下の方を持って持ち上げる 3. 香りをかぐ 4. 口に含んで香りを楽しむポイント プロは音を立てて口の中で転がしますが、難しい場合はもぐもぐしてもOK。口に入れてすぐにごくんと飲み込んでしまわず、香りと味わいをゆっくり楽しんで。
5. 後口の余韻を楽しむポイント 飲み込んだ後の香りの余韻が長いほど良いワインと言えます。