ばんや プロンポン店(閉店)のこだわり
オープン以来、味と圧倒的コスパで支持を集める「ばんや」。
プロンポンに本店/はなれ/べっかんの3店舗を展開し、時を経てさらに魅力を増しながら2019年2月上旬、アソークのジャスミンシティに支店をオープン。
いつ訪れても多くの人々で賑わう同店だが、新店舗もまた扉を開ければ、あちらこちらから笑い声が響く。
「日本のクオリティそのままで、値段を気にせずに頼めるのが当店のポリシー。価格以上の価値を提供します」と店主の照沼さん。
ジャンルの枠にとらわれない自由闊達なメニュー作りが得意で、軽くつまめる小皿から、旬が冴える一品、焼き物や煮物、鍋もの、〆に至るまで圧巻の品数を誇り、その間口の広さが人気の秘訣ともなっている。
目の前でアツアツを頂く、ばんや特製おでん鍋(269B~)は、練り物を中心に全6種類。
なかでも味のしみた大根は日本人の奥底にじんと響く味わいだ。
出汁は鰹節と昆布で丁寧にひいてあり、煮つけや味噌汁など他のメニューにも惜しみなく使われている。
鮭・いくら釜めし(329B)。蓋を開けた瞬間、幸せが訪れる。
注文を受けてから炊く釜めしといえば、名実ともに看板メニュー。
素材の旨みと香りがしみわたる飯は、最後の一口までうまく、鍋底のおこげまでが完璧な仕上がり。
釜めしにはだし汁がついてくるので最初はふっくら熱々のまま、二杯目はだし茶漬けで2度楽しめるのも嬉しい。
素材の力をワンランク押し上げる味噌漬けシリーズも外せない。
本来は刺身で提供する等級のイカを漬けて香ばしく焼き上げた、いか西京味噌漬け焼き(249B)は店主も一押し。
牡蠣や銀ダラなども深みとまろみが出て、酒が進んで仕方がない逸品に仕上がっている。
もちろん、日本酒や焼酎の揃えは言わずもがな。
定番人気から通好みの銘酒まで幅広く、どれもが気軽な価格で楽しめる。
名物料理をくまなく堪能するならコースもいい。
前菜、刺し、焼き、煮つけ、揚げ、鍋、飯、甘味に至るまでちょうどいいバランスで構成された1,300Bのコースを筆頭に、リーズナブルに集まりたい日は1,000Bのお気軽コース、腕の確かさを感じる1,600Bの極みコースほか、アレンジも可能とのことで、普段使いから接待まで、実にオールマイティ。
いずれも飲み放題込みの価格で、サワー・ウイスキーは濃い目のオーダーOKという心遣いもニクい。
木のぬくもりと、古き良きレトロ文化へのオマージュがあふれる内装も見どころの一つ。
やや暗めの照明も心地よく、杯を重ねるごとにふうっと肩の力を抜けてくること請け合いだ。