伊勢の国 サクラサクのこだわり
2019年1月にスクンビット・ソイ31の一軒家に移転した「サクラサク」。
和情緒溢れる落ち着いた雰囲気の店内は、毎夜多くの駐在員で賑わっている。
母体は三重県の青果卸で、居酒屋を経営。オーナーの伊藤さんは岐阜県出身、三重の老舗料亭旅館などで経験を積み、板前歴は30年を超える。
伊藤さんが守る懐かしい日本の味が「サクラサク」の人気の理由の一つだ。
すき焼きセット(1,380B)。サシが綺麗に入った黒毛和牛をさっと卵にくぐらせれば、上品な甘みが口いっぱいに広がる。
料亭仕込みの割下で作る和牛すき焼きは、ここでしか味わえない人気のメニュー。
薩摩牛や飛騨牛など、その時々で日本各地から厳選した黒毛和牛を使用しており、このすき焼きを目当てに訪れるというリピーターも多い。
接待や記念日など、贅沢気分を味わいたい時にもおすすめだ。
三重県四日市のB級グルメ、大トンテキ(350B)。キャベツ半玉以上の千切り付きでボリューム満点!
三重の名物、四日市大とんてきや伊勢うどん(期間限定メニュー)、奥美濃・飛騨地方の家庭料理ケイちゃんなど、郷土の味も楽しめる。
このほかにも、気軽な居酒屋メニューから中華や洋食、珍味まで、メニュー表には多彩な料理が並ぶ。
花椒のしびれる辛さが刺激的な男のマーボー豆腐、さらに辛さを追加したイケメンマーボー豆腐は、本場四川の味を踏襲しながら、辛いだけでなくコクを感じる旨辛な一品。
メニュー表には載っていないが、さらに辛さを増した“スーパーイケメン”の注文も可能だ。
馬刺し(4種盛り1,130B)には、どっしりとした純米酒を合わせるのがおすすめ。
日本酒は92銘柄、焼酎は61銘柄を揃え、バンコクきっての酒処としても名を馳せる。
三重県桑名産しぐれ蛤、めふん、このわた、ホヤ塩辛に渋うるかなど、酒呑み泣かせの肴も揃い、カウンターでゆっくりひとり飲みを楽しむのはもちろん、酒好きな方との会食時にも重宝する。
魚介の9割以上が日本から直送で、その日のおすすめがメニューに並ぶ。日本酒と合わせて楽しみたい。
女将の岸本さん(火曜~日曜常駐)は、日々お酒の勉強を重ねており、豊富な知識を元におすすめの銘柄を案内してくれる。
日本酒・焼酎の初心者も、ツウの方も、ぜひ岸本さんとの会話を楽しんでほしい。
タイではなかなか味わえない日本流の気配りやコミュニケーションなど、日本にいるかのような心地良い時間が、また足を運びたくなる余韻を残してくれる。
掘ごたつの個室は2~16名、テーブルの個室は2~22名に対応。
完全個室と半個室合わせて9部屋を備え、接待や会食の需要も満たす。
岸本さんがコース料理やお酒の要望などにも丁寧に対応してくれるので安心だ。
カウンターにはおばんざいの鉢が並び、日本のテレビを観ながらしっぽりとひとり飲みもOK。
辛口頑固親父の伊藤さんが話し相手になってくれる(かもしれない)。
「うちは高級店じゃなくて、気軽に通ってもらえる居酒屋」と伊藤さんは言うが、その落ち着いた佇まいとこだわりの料理の数々は、大衆居酒屋とは一線を画している。
居酒屋以上、高級店未満、普段使いにも接待にも、肩肘張らず寛いだ雰囲気で日本の味が楽しめる。そう、ここは“大人の隠れ家”と呼ぶのが相応しいだろう。この居心地の良さをぜひ体感してほしい。